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  • Yuri Miyazaki

少しずつあたためてきた刺繍の欠片たち。

目的もなく、わたしは何が好きでどんな世界を表現したいのかだけをただずっと考えていた。

iPhoneのカメラロールに記録していた数年分の刺繍。

それを目にした親しい人たちから背中を押され今年6月、個展が決まった。

刺繍の初個展は頻繁に通う大好きな長野県佐久市 MaruCafe。

いつか作りためたものを発表するなら、好きな地と人たちの元で、必要とされながら自由に表現したいと思っていた。

それが叶い、何か解放されたような感覚があった中、想像しない方向から次々と声がかかり、初回熱を継続したまま巡回展の形をとることになった。

長野〜東京〜大阪。スタートの大自然佐久市のテーマであった「もりのね」が、都会へオフィス街へ。少しずつ新作を加え短期間で成長していった。

幸運なことに、展示を連続経験しているうち、次したいことがどんどん溢れてくる。

作品についてお客さまに意図や行程を説明していると、無意識にしていたはずの過程が実は必然だったことに気づく。それを真剣に聞いてくれたお客さまに感謝です。

頭の中にあるビジョンを生み出すためには誰かの力添えがないと実現しないことが多々あり、わたしはそれをわからない人に対して言葉で明確に説明することが大の苦手だった。わたしなりに写真やビジュアルを使って伝えることで工夫していたが、本当はその労力を他に使いたいくらいだった。

しかし、今回の巡回展に至る流れ(そして流れは来年も続くのです)は、わたしの意図など言わずもがなキャッチしてくれる上にわたしの中のまだ見ぬ部分に夢を抱いて引き出そうとしてくれる人ばかりが関わってくれている。

来年控えている新しい展示にもわたしにとって影響力の大きな出会いがすでにあるのである。

ひとりの力じゃ決して実現できない、見えない何かに背中を押されたかんじがした。

だからわたしはこのまま素直に作品(自分)と向き合っていくのだ。

そうして関わって(交わって)見守られていくまるい光の輪のような有難いものへ、作品で恩返しをしていきたいな。

巡回展の〆が大阪で良かった。

関西の皆さんのあたたかさとかっこつけない素直さが、熱くも冷静にもさせてもらったかんじ。

ALNLMへは来年の今頃、再び違う形で帰ってきます。

コラボあり販売あり。お楽しみに。

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