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少しずつあたためてきた刺繍の欠片たち。 目的もなく、わたしは何が好きでどんな世界を表現したいのかだけをただずっと考えていた。 iPhoneのカメラロールに記録していた数年分の刺繍。 それを目にした親しい人たちから背中を押され今年6月、個展が決まった。 刺繍の初個展は頻繁に通う大好きな長野県佐久市 MaruCafe。 いつか作りためたものを発表するなら、好きな地と人たちの元で、必要とされながら自由に表現したいと思っていた。 それが叶い、何か解放されたような感覚があった中、想像しない方向から次々と声がかかり、初回熱を継続したまま巡回展の形をとることになった。 長野〜東京〜大阪。スタートの大自然佐久市のテーマであった「もりのね」が、都会へオフィス街へ。少しずつ新作を加え短期間で成長していった。 幸運なことに、展示を連続経験しているうち、次したいことがどんどん溢れてくる。 作品についてお客さまに意図や行程を説明していると、無意識にしていたはずの過程が実は必然だったことに気づく。それを真剣に聞いてくれたお客さまに感謝です。 頭の中にあるビジョンを生み出すた